優れた中学陸上競技の指導者に贈られる河野謙三章を受賞
池田克行さん(4期生・鎌倉市立手広中学校教諭)
七高4期生で鎌倉市立手広中学校英語科教諭・陸上部顧問の池田克行さんに本年度の河野謙三章が(財)日本陸上競技連盟より授与され、10月3日、第65回千葉国体の会場にて表彰を受けられました。
池田さんは鎌倉市腰越出身で46歳。鎌倉市立腰越小、同腰越中を経て1982年3月七里ガ浜高校卒業。七高在学中、陸上部では主に400メートル走の選手として活躍され、主将も務められました。玉川大学卒業後、鎌倉養護学校教諭を経て、腰越中と深沢中の両校在職中にわたって鎌倉市中学校総合体育大会にて13年連続優勝に導き、深沢中では男子走り幅跳びで全国優勝する選手も輩出されました。
手広中には昨年度転任、その年は同大会に新型インフルエンザの影響で出場できないというアクシデントに見舞われましたが、本年度は女子、男子、男女のいずれも総合優勝という快挙を達成されました。 また10月に開催された第32回鎌倉市民駅伝大会でも男女とも優勝に導かれました。
なお河野謙三章とは毎年、陸上競技における中学生競技者の指導者として特に功労のあった方に対し47都道府県から各1人ずつ与えられるものです。
今回の受賞に際し、池田さんにお話を伺いました(2010年12月10日、手広中学校にて)。
七高在学中の思い出としては、当時陸上部が合同合宿をしていた千葉県・私立成田高校の同学年には増田明美選手(後のロサンゼルス五輪女子マラソン代表)がいたこと、3年次に運動会及び合唱祭の第1回がそれぞれ開催され、特に運動会では創作ダンスに熱心に取り組んだこと、などがあります。
最近の七高については、各新聞やタウン誌などに登場しているのをたひたび見かけるのを卒業生として嬉しく思っており、現在の七高生に対してはやはり高校生の今でしか出来ないこと、例えば部活動など、に没頭して欲しいものです。
陸上部の指導者としては、若い頃の技術的指導から現在は心の指導が中心となっており、優れた指導実績を残されている先輩方の話を聞いても優秀な成績の選手たちに共通するのは礼儀正しさ、感謝の気持ちを持っていることであり、これからもこれらの点に重きを置き、また七高陸上部で受けた益子敏之、小野文生両先生(いずれも保健体育科)の情熱的な指導が印象に残っており、それを引き継いでいきたいと思っています。
去年は全国大会に選手を送り好成績を収めることが出来ましたが(ジュニアオリンピック陸上競技大会男子200m全国3位)、今後も全国に出るだけでなくさらにそこで勝つということを目指しており、来年度県総合大会での総合優勝(これまでは深沢中在職時の4位が最高)をまずは当面の目標としています。ただしあくまで部活動を通じての教育が主であり、厳しい練習を通じて生きる力、将来社会人となった時に必要な協調性、忍耐力、自信というものをつけさせることが最終目標です。
この仕事の最大の喜びは何といっても「子供たちから元気をもらえる」ことであり、陸上を通じて生きる力をつけさせていけるように、今回の受章を励みとして更に指導力を磨いていきたいです。